友情とは、互いを見つめ合うことではなくて、ともに同じ方向を見ることである、ということを読んだことがあります。たぶん、親友でも、夫婦でも、あるいは恋人どうしであっても、 最終的にはそのようなことが基本的に重要なことだと言えるのだと思います。あるいは、親子であっても、本当に人間同士として、心が通い、相手を尊敬するような気持ちになる時には、 やはり、友情としか言えないような思いを抱くことがありはしないでしょうか。
アシジのフランチェスコとクララ、「シャーロットの贈り物」の子豚のウイルバーと蜘蛛のシャーロット。そして、漫画スヌーピーの主人公だって恋をします。 「You are in Love, Charlie Brown」。また、実際には会ったことがなくても、「チャリンクロス街49番地」のように親友としか言いようがないという人たちもいるのだと思います。 詩人の八木重吉と彼が若くして死んだあとで、その未亡人と結婚し、一緒に詩人の作品を世に出そうと努力した歌人吉野秀雄。 ポール・ギャリコの「スノウ・グース」や、「Mary and Richard」など、とても好きです。 そして人は死んだ友人の思いをひっそりと受け継いで生きていくことだってあるでしょう。
さまざまな友情を紹介しながら，ご一緒にシリーズ最終回を良い時間にしたいと思っております。

※ランチは、ヒルサイドパントリーとの共同でご提供いたします。