文明の踏み分け道で考える―北川フラムと“アート”を語る レポート 第4回 「日本を離れてアートをやるということ」 ゲスト:川俣正
2014年7月23日(水) クラブヒルサイドサロン

「北川フラムと“アート”を語る」セミナーシリーズ第4回目は世界のアートシーンで活躍し、ここ代官山とも関係の深いアーティスト・川俣正さんをお迎えしての対談。
まず始めに川俣さんは自身のアーティスト活動を振り返り、はじめて北川さんと仕事を共にした1984年のヒルサイドテラスでのインスタレーション「工事中」について語る。

当時、ヒルサイドテラスを廃材で覆い尽くそうとした「工事中」に対し周囲からさまざまな意見が噴出。そこに川俣さんはある種の興奮とともに街中でアートをすることへの意味と可能性を探り始めたという。川俣さんはその後海外での活動を本格化し、これまでに関わった世界各地の地域プロジェクトを取り上げスライド上映で次々と報告した。その中で、川俣さんは、自身も第1回から参加している越後妻有アートトリエンナーレが、世界各地の地域プロジェクトにいかに大きな影響を与えてきたかを語った。
対談後半の話題は日本へと移り、渋谷の再開発計画、代官山の今後の街づくり計画に対し互いの知見を交えながら刺激的な地域文化論を展開。そして最後は来年に第6回目の開催をひかえる大地の芸術祭の話題へと進行し、そこで川俣さんは次の大地の芸術祭で計画している興味深いプロジェクトを披露し、対談を終えた。