文明の踏み分け道で考える―北川フラムと“アート”を語る レポート 第3回 「越境する表現者たち」 ゲスト:都築響一
2014年6月27日(金) クラブヒルサイドサロン

「北川フラムと“アート”を語る」シリーズの第3回目は編集者、写真家としてそれまで光の当てられてこなかった世界を独自の視点ですくい上げ、私たちの「日常」を揺さぶり続けている都築響一さんを迎えての対談。

人間の欲求が放つ表現の力をあるがままに受け止め、取材をしてきた都築さんと人間の生の営みすべてをアートとしてとらえる北川さんは美術業界の偏狭さに疑問を呈し、ともに関っている「死刑囚の表現展」を例に相対的な評価を求めない絶対的な表現世界について語り合う。北川さんは「死刑囚の表現展」に関わって美術に対する信頼が生まれたという。その後、都築さんは自身のこれまでのさまざま取材活動をそのにこやかな表情と独特のユーモアを交えてスライド上映で紹介し、最後まで会場は笑いの途切れることのない和やかな空気に包まれた。