ヒルサイドライブラリーでは、文学、美術、建築、まちづくり、デザイン、思想、科学、経済、ジャーナリズム、音楽、ファッション等、さまざまな分野の第一線で活躍されている方々を“目利き”としてお迎えし、それぞれが「いい」と思われる本を10冊ずつ選んでいただいています。
野田 正彰[Noda Masaaki]
1944年高知県生まれ。精神病理学者。1969年北海道大学医学部卒業。長浜赤十字病院精神科部長、神戸市外国語大学教授などを経て、2004年度より関西学院大学教授。専攻は比較文化精神医学。精神病理学の見地から、災害救援や様々な事件を通して人々のこころや社会意識について鋭い分析を行う。阪神大震災から見えてきたコミュニティーやボランティアのありかたなど様々な課題についての講演会も行っている。著書『コンピュータ新人類の研究』(文藝春秋)で大宅壮一ノンフィクション賞(1987年)、『喪の途上にて』(岩波書店)講談社ノンフィクション賞(1992年)を受賞。著書に『紊乱のロシア』(小学館)、『庭園に死す』(春秋社)、『戦争と罪責』『共感する力』『虜囚の記憶』(みすず書房)、『災害救援』『犯罪と精神医療』『陳真』(岩波書店)、『この社会の歪みについて』(ユビキタスタジオ)、『教師は二度、教師になる―君が代処分で喪ったもの』(太郎次郎社エディタス)などがある。