ヒルサイドライブラリーでは、文学、美術、建築、まちづくり、デザイン、思想、科学、経済、ジャーナリズム、音楽、ファッション等、さまざまな分野の第一線で活躍されている方々を“目利き”としてお迎えし、それぞれが「いい」と思われる本を10冊ずつ選んでいただいています。
宇佐美 圭司[Usami Keiji]
1940年大阪府生まれ。画家。1958年大阪府立天王寺高校を卒業。同時に東京に移り作家活動を開始。1991年からは越前にアトリエを移して制作を続ける。1967年 ニューヨーク、1972年 ヴェネツィア、1974年ケルン、1976年バーゼルなど、国内外で作品を発表。1992年にはセゾン美術館、大原美術館、ライカ本社ビルで「宇佐美圭司回顧展」が開催された。近年の活動に、2007年「思考空間―宇佐美圭司2000年以降」(池田二十世紀美術館)、2008年「〈還元〉から〈大洪水〉へ(Art Today 2008―セゾン現代美術館コレクション展)」(セゾン現代美術館)、2010年第4回中国北京国際ビエンナーレ展招待など。京都市立芸術大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学、京都市立芸術大学で後進の指導にあたる。美術文化振興協会賞(1983年)、第22回日本芸術大賞(1989年)、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(1902年)。著書に『絵画論』(筑摩書房)、『20世紀美術』(岩波新書)、『廃墟巡礼』(平凡社新書)、『絵画空間のコスモロジー』(美術出版社)などがある。2012年10月19日心不全のため逝去。72歳。